コインガイド · USDT

テザー(USDT)とは?

テザー(USDT)は、最大のステーブルコインです。1米ドルの価値を持つよう設計されたトークンで、すべてのトークンに見合う準備資産を持っているとする企業が発行しています。2026年10月には、およそ1,840億ドル分が流通していました。

どこから来たのか

このプロジェクトは2014年7月にRealcoinという名前で発表されました。最初のトークンは2014年10月6日に発行され、その年の11月にテザーへと名前を変えました。取引所のBitfinexと密接な関係があり、規制当局は両社にそろって措置を取ったことがあります。2025年1月、テザー社は本社をエルサルバドルに移しました。

しくみ

テザー社が新しいトークンを発行するのは、本人確認を通過した顧客がそれを買うときだけです。同社は、各トークンは「テザー社の準備資産で100%裏付けられている」とし、ドルと1対1で連動しているとしています。

USDTは、1つのブロックチェーンに縛られていません。イーサリアム、トロン、ソラナなど多くのブロックチェーンで発行されています。それぞれは別のトークンであり、間違ったネットワークで送ると失うことがある理由はレッスン33で説明しています。

ほとんどの保有者は、発行者に直接トークンを償還できません。取引所で、市場価格でUSDTを売り買いします。

何が裏付けているのか

テザー社は四半期ごとに準備資産の報告書を公表しています。2026年3月31日時点の報告は次のとおりです。

  • 総資産およそ1,918億ドルに対し、負債およそ1,835億ドル
  • 直接・間接に保有する米国債(短期国債)がおよそ1,410億ドル
  • 金がおよそ200億ドル、ビットコインがおよそ70億ドル

この報告書は、会計事務所BDOによる証明(アテステーション)です。アテステーションはある1日のスナップショットであり、完全な監査ではありません。テザー社は2026年5月、監査の手続きが正式に始まったと述べました。

何に使われているか

トレーダーは、銀行を使わずに、暗号資産とドルに近いものの間を行き来するためにUSDTを使います。海外への送金や、自国通貨が弱い地域でドルを持つためにも使われています。ステーブルコイン全般についてはレッスン10で扱います。

知っておきたいリスク

  • 準備資産に頼っている。 2021年10月、米国の規制当局CFTCはテザー社に4,100万ドルの制裁金を科しました。2016年から2018年までの26か月間を調べたところ、トークンを裏付けるのに十分な準備資産を口座に持っていたのは全日数の27.6%にすぎなかったのに、完全に裏付けられていると主張していたと認定しました。
  • まだ完全な監査を受けていない。 四半期ごとの報告書はアテステーションです。
  • トークンが凍結されることがある。 テザー社は、どのアドレスのUSDTでも凍結できます。2023年11月には、詐欺ネットワークに関わる2億2,500万ドルを凍結しました。
  • 銀行口座ではない。 預金保険はありません。
  • ルールが変わりつつある。 2025年7月に署名された米国のGENIUS法は、決済用ステーブルコインの準備資産に関するルールを定めています。テザー社は2025年9月、米国を拠点とする別のトークンUSATを立ち上げました。

もっと知るには

レッスン10では、ステーブルコインがどうやって価格を保つのか、そのうち2つがどう破綻したのかを説明しています。レッスン33ではネットワークを扱い、レッスン9では、トークンを動かすのにそのネットワーク自身のコインが必要な理由を説明しています。

ひとことで

USDTは、発行者が四半期ごとに報告する準備資産に裏付けられたドル建てトークンです。ブロックチェーン上でドルを動かすのに便利ですが、その安全性は準備資産と、トークンを凍結できる1つの会社にかかっています。

これらのガイドは各コインの仕組みを説明するものです。推奨ではなく、何を買うべきかはお伝えしません。価格は下落することがあり、投じた資金をすべて失う可能性があります。

出典

2026年10月11日にこれらの出典と事実を照合済み。各ガイドは毎月再確認しています。

メールで

メールで学ぶコース

始めるための短いメールが5通。それぞれ1つのレッスンに基づいています。その後は月に1通、新しい内容をお知らせします。価格の予想も誇大な宣伝もありません。

無料。いつでも配信停止できます。プライバシー通知をご覧ください。