ブロック51 · 4分で読める

NFTの正体

NFT(非代替性トークン)は、ただ1つしかないトークンです。スマートコントラクトの中で、あるアドレスのものとして記録されています。このレッスンでは、その記録が何なのか、NFTを買うと何が得られ、何が得られないのかを説明します。

代替性と非代替性

レッスン9でその違いを紹介しました。代替性のあるトークンの1単位は、ほかのどの1単位とも同じです。1ドルがほかの1ドルと同じなのと同じです。非代替性トークンは、それぞれが別物です。同じものがほかにないので、1対1で交換できません。

トークンとは何か

イーサリアムでは、ほとんどのNFTがERC-721という規格に従っています。この規格に従うコントラクトは、シンプルな一覧を持っています。トークン1番はこのアドレスのもの、トークン2番はあのアドレスのもの、というものです。

トークンにはそれぞれID番号があります。コントラクトのアドレスとそのIDの組み合わせは、ブロックチェーン全体でただ1つです。誰でもコントラクトに、あるトークンの所有者が誰かを問い合わせることができ、同じ答えが返ってきます。

トークンとはそれだけのものです。このアドレスが、このコレクションの何番のアイテムを持っている、という記録です。2つめの規格であるERC-1155では、1つのコントラクトで多くの種類のトークンを扱えます。唯一のものもあれば、まとめて発行されるものもあります。

NFTは何に使われるか

規格自体のドキュメントは、コレクターズアイテム、アクセスキー、宝くじ、コンサートやスポーツの試合の番号付きの座席を挙げています。NFTを有名にしたのは、デジタルアートとプロフィール画像です。ほかの使い道はレッスン55で見ていきます。

何を所有するのか

所有するのはトークンです。それ以外のものを所有するかどうかは、ブロックチェーンの外にある条件しだいです。

  • 画像やファイル。 通常は別の場所に保存されていて、トークンはそれを指しているだけです。どこに保存されるかはレッスン52で説明します。
  • 著作権。 絵画を買っても、そのポスターを印刷する権利は得られません。NFTも同じです。作品を複製したり販売したりする権利は、制作者が付けると決めたライセンスから生まれます。何も付けない制作者もいます。
  • 約束された特典。 イベントへの参加、今後のドロップ、コミュニティへのアクセスは、プロジェクトによる約束です。トークンがそれを守らせるわけではありません。

2024年3月、米国著作権局と米国特許商標庁は、NFTについての報告書を議会に提出しました。両者は、混乱が広がっていることを確認し、NFTが作られたり売られたりするとき「買い手も売り手も、どの知的財産権が関わっているのかわかっていない」という懸念を取り上げました。そして、新しい法律ではなく、一般向けの啓発を勧めました。

また、画像そのものは誰でもコピーできます。コピーできないのは、コントラクト内の記録です。

どれだけの価値があるか

NFTの価値は、その特定のトークンに誰かが払う金額です。計算式はなく、買い手がいる保証もありません。

それがいかにもろいかは、市場を見ればわかります。データ企業のDappRadarによると、NFTの取引額は2022年に572億ドルに達しました。2024年は137億ドルで、その4分の1にも届きませんでした。

買う前に

  • トークンが何を指していて、それがどこに保存されているのかを知る。
  • ライセンスがあれば読む。
  • 約束された特典は、あくまで約束として扱う。
  • 売れないかもしれないと考えておく。
  • 本物のコレクションを見ているかを確かめる。偽物についてはレッスン54で扱います。
チェック

作品のNFTを買えば、その作品の著作権も自動的に手に入る?

要点

NFTは、あるアドレスが特定のトークンを持っていることを示す、スマートコントラクト内の唯一の記録です。それだけでは、画像も、著作権も、約束された特典も手に入りません。

ブロック51を確定する

5問。4問正解で合格。再挑戦は何度でも無料です。

出典

2026年10月10日にこれらの出典と事実を照合済み。

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